以下、第一印象的な感想をずらずらと並べてみます。
アルバムとしてはあまり好きではない印象です。いまのところ。
ここまで、明るくキャッチーでポップな曲が中心とは思いませんでした。'Summertime Girls'がこのアルバムで違和感無く溶け込んでいるように感じます。つまりそっち系列の曲が何曲もある印象です。
それらは、前作の'Don't Stop Running'とも同じ系列のように感じるのですが、それと比べると何かが足りず、いいと思えるまでに至っていません。
1曲、'Hurricane'の焼き直しみたいな曲がありました。
ほかにもY&T初期三部作にありそうな曲があるように思います。
一方で後の'Contagious','Ten'などに通ずるような曲もあるように思います。LAメタル系だけど、ちょっと哀愁みたいな。
それから、昔ながらのソウル/R&Bっぽい曲があります。デイヴ・メニケッティがジェイムズ・ブラウンの影響を挙げるときがありますが、実際的にここまで、そっち系の音がわかりやすく提示されているのは初めてなのでは?(Yesterday & Todayのころにはあったかもしれませんが、いまのところ未聴にて、推測です。すみません)
このアルバム最後には、大好きな'Hands of Time'のオリジナル・バージョンが入っているのですが、これはちょっと単調な感じがして、がっかりしました。アコースティック・バージョンのほうが好きです。慣れもあるでしょうけど。
このアルバムでは全面的にキーボードが使われていますね。
ボーナスのライブ・バージョン2曲は、普通に良いテイクですね。
購入したCDは2007年発売のようですがリマスター版かどうかはわかりません。多分違うでしょう。ただ、Remixのエンジニアの記載があります。これはいったいなんでしょうね。
iPodで聞いていると、低音が少しこもっているように感じます。家のオーディオで早く聞いてみたいものです。
ドラムは相変わらず、パワフルです。ただ、この裏ジャケをみると、レオナード・ヘイズがルックスを理由に首になったという噂がうなずけるような気もしてきました。ミッキー・マウスのTシャツ(つなぎ?)に船長さんみたいなジャケット・・・。
ジョーイ・アルヴェスは、以前のワイルドなヒゲメンじゃなくなっているのにね。
ただ、好きではなさそうといいつつも、聞き所はたくさんあり、買って良かったとは思います。
特に良かったのが、デイヴ・メニケッティのボーカルです。
デイヴ・メニケッティの歌唱については、いままで聞いたアルバムの中でベストだ思います。絶頂期とか、脂の乗った、というような印象です。ほかでは聞いたことがないような歌い方を、2パターンぐらい、このアルバムの中で聞いたように思います。その辺は第一印象なのであいまいですが。
まあ、そんなわけでもう少し聞き込んでみます。
ところで、ちょっと面白いことを発見しました。
このアルバムのケースの裏には、ボーナストラックとして、Mean Streak,I Believe in Youの記載があります。
ところが、ブックレットの裏には・・・
ご覧いただけるでしょうか?
Mean StreakとHell or High Waterとなっています!
実際にCDに収められているのは、Mean Streak,I Believe in Youです。これが全然違う曲だったら、もっと面白かったのですが。

僕はこのアルバムをリアルタイムで聴いた世代で、実は最初に聴いたときは裏切られたと感じました。いわゆる初期ファンには評判の悪い作品に映りました。が、これは時代的な雰囲気も影響したような気がします。
このアルバムと同じような評価を受けた同時代の作品に、Night Rangerの7 Wishesがあげられます。前作に入っていたSister Christianが大ヒットし、同じような路線のSentimental Streetをシングルカット。ギターオリエンテッドな作風が影を潜め、Popな曲はよりPopになり、それとバランスをとるかのようなハードな曲が混在することとなりました。
DFTCがラジオヒットを狙った作りであるのは明確です。ラジオでとりあげてもらうために、レコードにおけるA面に売れ線の曲を並べる必要があったのです。だから、2曲目にAll American Boyがあり、続いてAnytime at Allがありました。All American Boyは、当時土曜の深夜に放送されていた、女子大生がパーソナリティーをつとめるオールナイトフジという番組でオープニングテーマとして使用されました(ちょっと前でいうモーニング娘の番組みたいなものといえばニュアンスがわかりますかね)。Anytime at Allは、まるでジャーニーのOnly the Youngみたいです。派手な格好をして、日本の歌番組で、Face Like an Angelを演奏したりしました(もちろん口パクですが)。
しかしながら、HM/HRがメインストリームの音楽になっていた当時、そういったバンドは既に沢山存在していました。ファンが求めるものとY&Tがとった行動がミスマッチを起こしてしまったのでした。
今になって思います。Earthshakerを作ったら英国で売れて、米国マーケットも期待してBlack Tigerを作ったがやはりヨーロッパで売れて、Mean Streakを製作。より大きなマーケットである米国を意識し、IRWTを作ったらもう少しでゴールドディスク。そこでPop路線を推し進めて、Summertime Girlsを作ったら大ヒット。DFTCで更なる飛躍と思ったら、思いっきりコケて移籍。Contagiousというなぜか地味な作品を作ったら、WhitesnakeのSurpens Albusと重なり、市場は完全無視。Ten製作時はすでに過去のバンドの扱いで、ひっそりと解散しました。それがY&Tの歴史です。
でも、それって悪いことでしょうか。売れようと真面目にもがいた行動であり結果ですよね。
近年、僕の中でDFTCの順位は上がりました。Ten, Black Tiger, Contagiousに比べて、展開にスリルがあるというのが理由。まあ、好みの問題ですけどね。
来日まで1週間をきり、今日は熱く語ってしまいました。大阪公演に行きます。楽しみです。
>お好みでなかったですか。お薦めしてすみませんでした。
いえいえ、いずれ買うつもりでしたし、薦めていただかなかったらライブまでに買わなかったかもしれません。
また、飽くまでも「いまのところ」の感想です。Y&Tの場合は、聞き込んでから好きになるケースも多いですからね。
それから、本文にも書きましたが、デイヴ・メニケッティのボーカルやレオナード・ヘイズのドラムなど聞き所も多いと感じていますので、買って損したとは、まったく思っていません。音作りなどもY&T史上において結構珍しいものがあるように思います。
当時は日本でも露出があったのですね。ラジオのオープニングテーマなんてすごいことですよね!そこで売れきれなかったのが残念ですね。
このアルバム売れなかったのですね〜。Summertime Girsが売れたのでアルバムも売れたのかと思っていました。
書いていただいたY&Tの歴史の部分、とてもわかりやすく参考になります。このサイトの最重要コンテンツです(笑)
>でも、それって悪いことでしょうか。売れようと真面目にもがいた行動であり結果ですよね。
まったくそのとおりだと思います。
実際、売上という結果にはあまり結びつかなかったかもしれませんが、いまでも世界中で愛されているわけで、それは、そのときの行動のおかげかもしれませんね。
「売れ線狙いだ」というような批判は、アーティストは霞を食って生きろというようなもので、ちょっと違うと感じます。
>近年、僕の中でDFTCの順位は上がりました。
そうなんですね。
実はりーやんさんのコメントをどこかのショッピングサイトで拝見して、それほどお好きではないのかな、とも思っていたのですが、最近は気に入られているのですね〜。
ライブ、もうすぐですね。
どんなセットリストでしょう。楽しみですね。